🏡まだ間に合う!建物価格を抑える20の工夫 〜外構・照明・収納の見直しで差がつくマイホーム戦略〜

「予算オーバーしました…」は、よくある話

「土地と建物の合計で3,000万円に収めたいんです」
最終的な契約額が3,400万円、3,600万円…と上がってしまうケースは珍しくありません。

その原因の多くは、“建物本体”ではなく、“付帯工事・外構・オプション”に潜んでいるのです。
この記事では、「建物価格を抑える現実的な方法」を紹介していきます。


建物価格の内訳を知ることがスタートライン

「建物価格」と一口に言っても、実は以下のように分類されます。

項目 内容例
本体価格 壁・屋根・キッチン・お風呂など基本構造
付帯工事費用 給排水・ガス・電気などの引き込み
外構費用 駐車場・庭・塀・門柱など
オプション費用 食洗機・浴室乾燥機・照明・コンセント増設
諸費用(登記など) 登記・火災保険・つなぎ融資手数料など

**多くの方が見逃しがちなのが、「オプションと外構の膨張」**です。
だからこそ、最初に「どこまでを見積もりに含むか」をハウスメーカーや工務店と丁寧に確認することが重要です。


建物価格を抑える実践テクニック20選

以下は、効果的かつ大きく利便性を損なわない「コストダウン例」です。

◎構造・間取りの工夫

  1. 総2階にする(基礎・屋根の面積を最小化)

  2. 正方形に近い形状にする(複雑な形はコスト高)

  3. 建物面積を30坪以内に抑える

  4. トイレを1つにする(2階トイレを削減)

◎設備・仕様の見直し

  1. システムキッチンのグレードを下げる(例:ラクシーナ→V-style)

  2. 浴室のTV・ミスト機能は後付けにする

  3. 洗面台は市販品(IKEA・ニトリ)に切り替え

  4. 造作家具は最小限にし、収納は可動棚ベースに

◎外構・照明・内装の工夫

  1. 外構工事は引き渡し後に別業者で施工

  2. ウッドデッキはDIYや後付けで対応

  3. 照明は施主支給(ネット購入+電気屋取付)

  4. クロスは標準仕様から大きく逸脱しない

◎見落としがちなポイント

  1. 換気システムのグレードを要検討(第1種→第3種)

  2. エアコンは引き渡し後に家電量販店で設置

  3. 玄関ポーチ・門柱・ポストを後回しに

  4. 防犯カメラ・センサーライトも後設置可能

◎FP的コスト管理視点

  1. 頭金を増やして借入額を抑える

  2. 団信の金利上乗せを下げる工夫(保険選択)

  3. 火災保険をネット型にして節約

  4. 固定費(通信費・電気ガス)見直しとセットで家計全体を最適化


削ってはいけない「3つのコスト」とは?

節約ばかりを意識すると、**“将来にツケが回る後悔ポイント”**を招きます。特に、以下の3点は削減非推奨です。

1. 耐震性

→ 壁量計算や耐震等級2以上は家族の命を守る「生命保険」レベルの重要性。

2. 断熱性能

→ 高断熱=光熱費の削減。数十年単位での「住宅の燃費」に直結します。

3. コンセント・配線計画

→ 新築後に「ここにも欲しかった!」と後悔する筆頭。追加工事は高額。


「安く」ではなく「賢く」かけるお金へ

FPとしてよく伝えているのは、初期コストとランニングコストのバランスです。

  • 高性能の断熱材は初期費用は高くても、月々の光熱費を抑えてくれる

  • 逆に、オーバースペックなキッチンや照明は“見た目満足”でしかない

つまり、「将来どこでお金が出ていくか」を見据えたコスパ設計が本当に大切なのです。


【まとめ】建築費用は「引き算」よりも「賢い選択」でコントロールする

予算内に収めることは、単なる節約ではなく「希望を整理するプロセス」です。

  • 自分たちにとって本当に必要な空間・機能は何か?

  • その費用対効果は長い目で見てどうか?

そう考えていくと、満足度はそのままに、価格だけを抑える家づくりが見えてきます。
これから家を建てるすべての人に、「後悔のない賢い選択」をしてもらえたら嬉しいです。

ブログ監修:日比幸平

保有資格:宅地建物取引士・ファイナンシャルプランニング技能士2級 他

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