✅ はじめに:「憧れて入れたけど、正直…使ってない」
注文住宅を建てた方から、こんな声を聞くことがあります。
「インナーバルコニーってほとんど使ってないかも…」
「吹き抜けは冬寒いし、電球交換が面倒だった」
「スキップフロア、子どもが大きくなったら物置になってしまった…」
いずれも、設計当初は「絶対ほしい!」と思って採用した人気仕様ばかり。
今回は、FP・宅建士の立場から、
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建築費や維持費
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実際の暮らしやすさ
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長期的な資産価値への影響
という観点で、それぞれのメリット・デメリットをわかりやすく解説します。
🏠 h2:1. インナーバルコニー|洗濯物干しに便利?使わなくなる?
✅ メリット
ポイント | 解説 |
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雨の日でも洗濯物が干せる | 屋根があるから天気に左右されない |
雨風・黄砂対策にも◎ | 屋外よりも花粉や汚れがつきにくい |
家の外観に奥行きと高級感が出る | 外から見たときの「映え」効果は高い |
❌ デメリット
ポイント | 解説 |
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結局、室内干しが便利で使わない人が多い | 花粉・PM2.5が気になると室内へ |
風通しが悪く、乾きにくい | 洗濯物の量によってはカビ臭の温床にも |
建物面積に含まれる場合、固定資産税が上がることも | 設計士に確認が必要 |
✅ FP的なアドバイス
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インナーバルコニーに20〜40万円以上かけるなら、乾太くん or 浴室乾燥機の方がランニングコスト含めて高コスパなことも。
🏢 h2:2. 吹き抜け|開放感と寒さのはざまで揺れる理想と現実
✅ メリット
ポイント | 解説 |
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リビングが明るく広く感じられる | 南側の高窓からの光がしっかり届く |
来客時の印象がよく「非日常感」が出せる | 建売との差別化にも有効 |
2階と1階のつながりができ、家族の気配が感じられる | 子育て世代に人気の理由の一つ |
❌ デメリット
ポイント | 解説 |
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冬、寒い。冷暖房効率が落ちる | 冷気が下に、暖気が上にたまる特性 |
エアコン効率が悪く、光熱費が月2,000円以上UPすることも | 断熱性能やサーキュレーター必須 |
照明・掃除・メンテが大変 | 電球交換に脚立、ホコリ取りも一苦労 |
✅ 実務のポイント
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断熱性の高い**高気密高断熱住宅(Ua値0.4〜0.6)でなければ、**吹き抜けのデメリットが大きく出る。
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冬の暖房コストが気になる人は、床暖房との併用でバランスを取る設計がおすすめ。
🪜 h2:3. スキップフロア|おしゃれだけど“デッドスペース化”のリスクも
✅ メリット
ポイント | 解説 |
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空間にリズムが生まれ、おしゃれ度UP | 見学会やSNSでも人気の設計 |
子どものスタディスペースにぴったり | リビング横の安心空間として好まれる |
ロフトや収納空間として使える | 天井高制限を利用して税金もお得な場合あり |
❌ デメリット
ポイント | 解説 |
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結局“中途半端な空間”で使いづらくなる | 子どもが成長すると使われなくなることも |
段差が多く、バリアフリー性に欠ける | 老後リスクを考えると不向き |
コストが思ったより高い(+30〜50万円) | 複雑な構造になる分、施工費がかかる |
✅ FP・長期視点での助言
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スキップフロアを採用するなら将来的に“物置”や“書斎”として用途を変えられる設計にすると後悔が少ない。
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住宅ローン減税や固定資産税評価の面では、面積制限や容積率に注意。
🧠 h2:まとめ|映える間取りは「本当に使うかどうか」で選ぼう
項目 | メリット | デメリット | 判断基準 |
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インナーバルコニー | 洗濯物干し、見た目 | 使わない、湿気、税金 | 洗濯頻度と干し方の習慣 |
吹き抜け | 開放感、明るさ | 寒い、光熱費、掃除 | 断熱性と家族構成 |
スキップフロア | おしゃれ、学習空間 | 使わなくなる、老後不便 | 5年後も使う目的があるか |
💬 FP節約術 まとめ
「こうした“人気設備”って、ほんとにお客様からの要望多いんですが、住み始めてから“もて余してる”という声も多いです。
設備や間取りを決めるときは、“今の暮らし”じゃなくて“5年後・10年後の使い方”で考えると後悔しにくいですよ。」
ブログ監修:日比幸平
保有資格:宅地建物取引士・ファイナンシャルプランニング技能士2級 他