はじめに|家を買うと支出が増える。でも“見直せるもの”もたくさんある。
「家を買ったら、生活が豊かになると思ってたのに、出費がどんどん増えて不安になってきた…」
不動産購入後、こうした声は本当によく聞きます。
でも実際のところ、家を買ったその瞬間こそ、保険や固定費を“整理・見直し”する最大のチャンスでもあるんです。
この記事では、FP×不動産の現場での経験から、
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不動産購入時に必要な保険
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不要になった保険
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保険料の節約方法
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住宅と一緒に見直すべき固定費
を、事例とともに徹底解説していきます。
1. 火災保険|住宅ローンのためにも“ほぼ必須”
✅ 火災・風災・水災などに備える保険
住宅ローンを利用する場合、金融機関はほぼ必ず「火災保険の加入」を融資条件にしています。
✅ 補償内容を選べるが、選び方次第で数万円の差
補償項目 | 内容 | 必要度 |
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火災・落雷 | 基本中の基本 | ◎ |
風災・雪災 | 地域によって必要 | ○ |
水災 | 洪水リスクによる | △〜◎ |
盗難・水濡れ | マンションなら有効 | △ |
破損・汚損 | 子育て世帯は要検討 | △ |
✅ 節約のコツ
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一括見積サイトで比較する(最大10万円の差が出ることも)
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10年一括払いが最も割安
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必要ない補償は省く(例:高台にある家で水災なし)
2. 地震保険|火災保険だけでは地震に備えられない
✅ 地震による倒壊・津波は別契約
火災保険では「地震を原因とする火災や損害」は補償外です。
→ 地震保険を付帯して初めて、全壊・半壊などに備えることができます。
✅ 節約ポイント
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地震保険料は建物の構造で異なる(耐火建築物なら割安)
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家財補償を最小限にすると安くなる
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5年契約は割引率が高い
3. 団体信用生命保険(団信)|住宅ローン契約者の万が一に備える
✅ 団信とは?
→ ローン契約者が死亡または高度障害になった場合、住宅ローン残債がゼロになる保険
✅ 種類いろいろ。金利に上乗せされていることが多い
タイプ | 内容 | 金利上乗せ目安 |
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一般団信 | 死亡・高度障害 | 0.00%〜 |
三大疾病付 | がん・心筋梗塞・脳卒中 | +0.2%程度 |
全疾病対応 | 入院・ケガ・うつ等 | +0.3%程度 |
👉 保険料は「金利」に含まれているため、保険料の“見えにくさ”に注意。
4. 生命保険・医療保険の見直し|団信との重複はない?
新築住宅を買う方の中には、独身時代に加入した生命保険・医療保険をそのまま継続している人も多いです。
「団信があるなら死亡保障って必要?」
「夫婦共働きなら収入保障っていらない?」
✅ 見直すポイント
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住宅ローン=“死亡時の生活費”をカバー済み
→ 生命保険を解約 or 減額で保険料カット可能 -
医療保険は、**共済型(月2,000円台〜)**への見直しでも十分なケースも多い
5. 住宅購入時に見直すべき固定費一覧
新築住宅を購入した瞬間に、「それまでの生活コストが当たり前じゃなくなる」。
だからこそ、このタイミングで見直したい固定費もあわせて紹介。
✅ 通信費(スマホ・Wi-Fi)
項目 | 見直し案 | 節約効果 |
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スマホ料金 | 格安SIM(LINEMO、楽天モバイルなど) | 月5,000円→1,500円 |
インターネット回線 | 光回線の乗り換えで割引・キャッシュバック | 初年度無料もあり |
✅ 光熱費・ガス料金
項目 | 見直し案 |
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電気代 | 新電力(Looop電気、東京ガスでんき等)へ乗換え |
ガス代 | プロパンの場合は販売店比較+交渉 |
水道代 | 節水シャワーヘッド・節水トイレなども効果あり |
✅ サブスク(見直しでスッキリ)
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Netflix、Amazon Prime、Huluなど「3つも4つも契約している」状態の人は要整理
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家族で使っていないサブスクは一時解約して様子を見るのもあり
6. 住宅ローンの金利と返済方法も見直せる
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3年固定→変動 or 10年固定に切り替え
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金利差が0.3%あれば、借り換えで総返済額100万円以上削減も可能
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フラット35なら団信なし契約→民間で収入保障保険を組み合わせる方法も
7. 【事例】見直しだけで月12,000円の節約に成功!
静岡県富士市・30代夫婦の例(住宅ローン返済中)
項目 | Before | After |
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火災保険 | 年3万円(10年:30万) | 年2.2万円(10年:22万) |
スマホ代(2人分) | 月12,000円 | 月3,000円(楽天モバイル+IIJmio) |
生命保険 | 月9,500円 | 月4,200円(団信考慮して減額) |
👉 月額ベースで12,000円以上の固定費削減に成功!
✅ 見直しリストまとめ
カテゴリ | 見直すべき項目 | 節約可能額(目安) |
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保険 | 火災・地震・団信・生命・医療 | 月5,000〜10,000円 |
通信費 | スマホ・ネット回線 | 月3,000〜6,000円 |
光熱費 | 電気・ガス・水道 | 月1,000〜3,000円 |
サブスク | 映像・音楽・教育系 | 月1,000〜2,000円 |
ローン金利 | 金利見直し・借換 | 年間数万円〜数十万円 |
💬 FP節約術 まとめ
「家を買ったら生活費が上がる、じゃなくて“固定費を最適化するタイミング”として活用するのがFP流。
団信に入ったタイミングで生命保険を見直したり、家を建てる友人には“火災保険は一括見積してから入れ”と伝えてます(笑)手続きはちょっと面倒かもしれませんが、一度やれば10年分の安心と節約になりますよ!」
ブログ監修:日比幸平
保有資格:宅地建物取引士・ファイナンシャルプランニング技能士2級 他