「引き渡し=終わり」ではない!
住宅の売買契約・ローン契約・残金決済・登記…
一通り終わって、鍵を受け取ったその瞬間、多くの人がこう思います。
「やっと終わったー!」
でも、実はそこからが本当のスタートなんです。
不動産購入後にやるべきことを後回しにすると、トラブルや損失につながることも。
この記事では、FP×宅建士の視点から“購入後にやるべき10のこと”をチェックリスト形式で解説します。
不動産購入後にやることリスト②|忘れたころにやってくる不動産手続きリスト
も近日投稿予定なので、合わせてご覧ください!それでは解説していきます👉
1. 住宅ローン控除の手続き(確定申告)
✅ いつまでに?
→ 初年度は翌年の確定申告(2月〜3月)までに
✅ 何をする?
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税務署で住宅ローン控除の申請
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2年目以降は年末調整でOK(会社員の場合)
✅ 必要書類
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登記事項証明書
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住民票
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ローン年末残高証明書
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売買契約書のコピー など
👉 申請忘れで数十万円の控除が受けられなくなるリスクも!
2. 住所変更の手続き(役所・運転免許証など)
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住民票の移動(14日以内)
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運転免許証の住所変更
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マイナンバーカードの変更
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保険証・銀行・クレジットカードも忘れずに
✅ FP的ポイント
住民票の住所変更をしないと住宅ローン控除も受けられない可能性あり。
3. 電気・ガス・水道の名義変更・使用開始
✅ 特に注意したいのは「都市ガス」
→ ガスは立ち会い開栓が必要
→ 引越当日に「お湯が出ない!」なんてことも
✅ 早めの連絡が鉄則!
できれば引き渡し日の1週間前には連絡しておく
4. 火災保険の補償内容を見直す
購入時に加入した火災保険、「とりあえず」で選んでいませんか?
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家財補償がついていない
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水災や破損のオプションを外していた
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10年一括ではなく年払いにしていた
など、実は見直す余地が大きいです。
5. インフラ設備・Wi-Fi環境の整備
✅ 光回線・Wi-Fi工事はすぐにできないことも
→ 工事日程に2〜3週間以上かかるケースも多い
→ 住んでからの「ネット難民」を避けるため、引っ越し前から準備
6. 引っ越し手続きと不用品処分
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引越業者の手配(早めに予約すると割引あり)
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不用品の粗大ごみ申請(自治体ルールに注意)
相談事例:
「洗濯機が大きすぎて新居に入らない!」という方もいました。
→ 新居の搬入経路と寸法は必ず確認しておくべし!
7. ご近所挨拶と自治会加入
「昔ながらの地域」や「町内会が活発なエリア」では特に大事。
できれば、引っ越しの当日か翌日には挨拶に回ると好印象です。
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挨拶の品(500〜1,000円のタオルや洗剤)
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自治会の加入案内がポストに入っていることも
8. 表札の設置・ポストの確認
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表札がないと郵便が届かないケースあり
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宅配ボックス付きの家でも名前が未記入だと配達不可の場合も
→ 市販の仮表札でもOKなので、なるべく早くつけよう!
9. 家具・家電の配置とインテリア計画
✅ 新居に合わない家具、意外と多い
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カーテンのサイズが違う
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ソファの幅が通路に干渉する
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照明の口金サイズが合わない
👉 事前に間取り図と照合してから購入がベスト!
10. 固定資産税・都市計画税の確認と納税
✅ 支払い時期
→ 不動産購入の翌年5月頃に納付書が届きます(市役所から)
✅ 注意点
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年の途中で購入した場合は「固定資産税清算金」を支払っているが、それはその年分の按分
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翌年からは自分で納税義務が発生
📌まとめ
契約が終わると、お客様からよくこんな言葉を耳にします。
「もう契約終わったんだから、後は暮らすだけだねー」
そのとき必ず伝えるのは、
✅「暮らし始めてからの手続きが一番大事なんですよ」
ということ。
なぜなら――
・住宅ローン控除の申請忘れ=10年間で最大400万円損
・住民票移動を忘れる=金融機関・保険会社・税務でトラブル
・インフラ未整備=最初の生活がストレスだらけ
住宅は住み始めてからが本当のスタートです。
最後まで気を抜かず、未来のためにしっかり準備しましょう。
ブログ監修:日比幸平
保有資格:宅地建物取引士・ファイナンシャルプランニング技能士2級 他