はじめに
「新築じゃないと価値がない」
少し前まで、そんな風に思っていた方が多かったかもしれません。ですが近年、静岡県内ではあえて“中古住宅”を選ぶ方が確実に増えています。
なぜ中古住宅が支持されているのか?
その背景には、物価上昇・建築費高騰・ライフスタイルの変化といった社会的要因に加え、実際に物件を見て判断する「目利き力」を持ったお客様の増加があります。
今日は、私が担当したあるご家族のケースを通じて、中古住宅のリアルな魅力と、現場で実感した“時代の流れ”についてお伝えします。
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実例紹介:富士市の築20年住宅を選んだご夫婦の決断
「中古でも、リフォームすれば新築同然なんですね」
これは、実際に富士市内で築20年の戸建てをご購入されたご主人の言葉です。
共働きで、年収はご夫婦合わせて約570万円。新築の注文住宅も一度検討されたのですが…
ご主人:「土地と建物を合わせると3,500万超え。正直、そこまでローンを組むのは怖かったです」
私:「お子さんの教育費や老後資金を考えると、“住まいにかけるお金のバランス”って本当に大切ですよね」
結果的に、築20年・1,380万円の戸建てを購入し、300万円程度のリフォームで大幅に満足度を高めることに成功しました。月々の返済額も賃貸並みで、ご夫婦の表情は契約後ずっと晴れやかでした。
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なぜ今、中古住宅なのか?【市場と暮らしの視点から】
【1】物価高+建築コスト上昇
新築は年々高騰。静岡市・富士市でも「土地+建物」で3,000万円を超えるのが当たり前に。
一方、中古市場では「築20年前後・立地良好」の掘り出し物が多数存在しています。
【2】住宅ローンの柔軟化
中古でも35年ローン・低金利で組める時代。リフォーム資金も同時借入できる商品も登場。
「支払いが家賃並み」であれば、心理的ハードルは一気に下がります。
【3】暮らしの“現実志向”が高まった
「広さより、生活圏」「デザインより、家計」——
住宅選びにおいて、見た目より“暮らしやすさ・立地・支払いの現実”を重視する層が増加。
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不動産のプロとして、私が思うこと
私が現場でお客様と接していて一番強く感じるのは、「選択肢が広がっている」ということです。
新築が合う方もいれば、中古が最適な方もいる。大事なのは“誰かの正解”ではなく、“自分にとっての納得”を得られるかです。
お客様に対して、私はいつもこう言います:
「物件を紹介するのが私の仕事じゃありません。“どの選択肢が人生に合っているか”を一緒に考えるのが、私の役目です」
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おわりに:中古住宅は“我慢”じゃない。むしろ“戦略的選択”
「中古だから仕方ない」「新築に手が届かないから」という時代は終わりました。
今は、**予算・立地・家計・将来設計すべてを加味した“戦略的なマイホーム購入”**が支持される時代です。
もし少しでも迷っているなら、まずは相談してみてください。
現場の声と最新の市場動向をもとに、“あなたにとっての納得解”を一緒に見つけていきましょう。
ブログ監修:日比幸平
保有資格:宅地建物取引士・ファイナンシャルプランニング技能士2級 他